ケース面接対策②「シャープペンシルの市場規模を求めよ」解答例と解説

2024.07.12

選考対策

 

第一弾はこちらからご覧いただけます。
①神宮球場の年間来場者数の推定

 

 

ケース問題・解答例と解説の第二弾です!!

市場規模を求めるという代表的な問題ですので、解説をご覧になる前によければチャレンジしてみてください。

 

 

お題:シャープペンシルの市場規模を求めよ

※このときシャープペンシルの替芯は考慮せず本体のみとする。

 

(面接中での検討所要時間約10分)

≪回答例と解説≫

まず決めないといけないのは対象とするマーケットです。どこまでを考えるかです。
シャープペンシルの利用シーンとしてどのようなものが考えられるか法人市場と個人市場で幅広く見渡します。
法人市場では社員が利用するための購入や、量販店などで配布しているノベルティなどが考えられます。

コンシューマー市場においてはどういったセグメントが一番消費するのか、そこからどういった切り口が適切か考えていきます。
どのセグメントが主たるセグメントであるかを考えると、「学生」だと想像します。
マジョリティは小学生よりは中高生、大学生も含めると、3年(中学)・3年(高校)・大学(4年)とすると10世代。
1世代100万人と仮定すると、10世代×100万人で1000万人。

その1000万人が一番需要が旺盛なセグメントだと考えます。そのセグメントがマーケットの7割程度を占めるかなと。
残り3割が小学校高学年などの別の世代と想像します。

まずは法人需要ですが大企業が従業員のために購入する本数を試算すると、労働者人口のうち3割が大企業勤めですから約1800万人。(中小企業は自前で用意することと仮定)
1800万人に対して配布されない会社もあると考え0.8を乗じておきます。またどれくらい企業が代理で購買するか、おそらくボールペンの方が従業員の需要が高いと考えられるため1本/人、耐用年数5年とすると1800万×0.8×1本÷5年=288万本、ざっくり300万本ですね。

次はコンシューマ市場です。
前述の通りメインのセグメントである1000万人がどれくらい買うかという話になります。
どこで使うのか、どれくらい使うのか、家のペン立てに何本入っているかなど想像するわけです。
1本をどれくらいの期間使うかなと。

フェルミ推定上はある程度ロジックを積み立てていく必要があるので、例外は除いて、
筆箱にこれくらい、自宅のペン立てや引き出しの中にこれくらいかななどと想像して、ペン立てと筆箱及び引き出しの2つに限定します。
筆箱に3本、ペン立て/引き出しに3本で常時6本持ってるとしましょう。
そして1本を3年くらいで買い替えるとすると1年に2本買うっていうことですね。
そしたら2000万本。

他のセグメントを割り戻して求めると、2000万本÷0.7≒2800万本、法人の購買と合わせて約3000万本ですね。

あとは単価ですが、法人の購買は100円を切るかも知れませんが、マジョリティのコンシューマ価格に合わせて考えたいと思います。
100円が50%、中価格帯の500円が30%、高価格帯の1000円が20%として加重平均を取ると、400円ですね。

3000万本と400円を掛け合わせ(3000万×0.04万)120億円となりました。

ポイントとしては、
●主要セグメントに絞り込んで割り戻すことによってクイックに数字を出しているということ
●中高大生の“ペン立て”や“筆箱”をリアルに想像して、需要者の視点を虫の目で見ていく、需要者の目線に立っていくこと
です。

マーケットを切るときは視座高く俯瞰して考え併せて式を作っていくときは需要者の視点も持ってミクロに見ていく。
結果、視座の高い・低いを行きしながら考える、つまり鳥の目と虫の目の両面から見ていくと、抜け漏れも減りますし面接官とのディスカッションが有意義なものになると思います。

たとえば面接官とのディスカッションで、「何で年に2本買うのか」という質問に対しても、虫の目を持っていれば「3年くらいで壊れたり、なくしたり、飽きてしまったりということを考えて、筆箱に3本、ペン立てに3本合計6本あって、1本の使用期間を3年と考えると6÷3で2本です」と回答できるわけです。

➤上記事例に限らずケース問題を検討するにあたっての必要な知識・考え方を継続的に配信してまいります。

 

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